2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

エロゲに関して最近考えたこと

日本人に向けて日本語で語りかけることは、しばしば情報の伝達になぞらえられる。そこで隠蔽されるのは、ひとつは見知らぬ他者の存在であり、もうひとつは私自身のハイブリッド性だ。柄谷行人は「私」の内面には必ず外部が入り込んでいる、だから内/外の二項…

「ある」ことを見る

闇が内容物のように夜の空間を充たしている。夜の空間は充溢しているが、それは、何もないことで充溢している。(中略)曖昧模糊としたこの状態のなかで、あるという純然たる驚異が発せられる。 エマニュエル・レヴィナス「ある」(合田正人訳『レヴィナス・コ…

カフカと手紙

アニメにおける「携帯電話」の表現について - tukinohaの絶対ブログ領域 昨日もお知らせしましたが、ぶっちゃけ誰も読んでないみたいなので、加筆部分(の一部)だけ転載。 作家のフランツ・カフカは、恋人に向けて書いた膨大な量の手紙を残していますが、その…

以前書いた記事に加筆したら分量が2倍くらいになったので、改めてリンクを貼っておきます。 アニメにおける「携帯電話」の表現について - tukinohaの絶対ブログ領域 自分では割と気に入ってる記事です……が、加筆したせいでかえってバランスが悪くなった気も。

ループと一貫性

「死んだ人間を弔う」というのは人類社会において普遍的な行為であると考えられていますが、この場合の「死んだ人間」とは「具体的な名前をもった個人」ではなく、「共同体における死者一般」という方が適切なのかもしれません。最も原始的な社会においても…

今日は晴れのち曇り。午前中は論文執筆。本文は一応完成しましたが、規程の字数をオーバーしているので削って削って、註釈を整えて、それ以上手の施しようがないダメ論文だと悟ってから投稿しようと思います。午後はレポートの資料読み、あとすぐには役に立…

メディアミックスによってメディアが作られる論

「メディアミックス」という概念が、その響きとは正反対に、漫画やアニメといった個々のメディアをより確かな(越境不可能な)ものとしていく、という仮説を立ててみました。そもそも「ミックス」することに価値があるのは、それが本来はミックスされていない…

今日は曇りのち雨。お昼前におきて大学へ行き、青空文庫の『R.U.R』を印刷し、共同研究室で読んでいました。コーヒー片手に1時間ちょっとで読了。昨日の『山椒魚戦争』とは作者が同じですが、ファシズム期に書かれた政治小説風味の『山椒魚戦争』と比べれば…

カレル・チャベック『山椒魚戦争』

山椒魚戦争 (岩波文庫)作者: カレルチャペック,Karel Capek,栗栖継出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2003/06/13メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 34回この商品を含むブログ (51件) を見るある男が、人間並みに知能が発達した山椒魚を見つけ、水中の工事現…

青春18切符がそろそろ期限切れになりそうなので、徒歩3時間、自転車2時間、電車5時間、タクシー10分のトライアスロンみたいな日帰り旅行をしてきました。いいかげん「青春」でも「18」でもないことを、翌日の筋肉痛の中で感じる、そんな夏のなごり。 兵庫…

仲正昌樹『集中講義!アメリカ現代思想』

集中講義! アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険 (NHKブックス)作者: 仲正昌樹出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2008/09/25メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 125回この商品を含むブログ (85件) を見るアメリカのリベラリズムに関するわ…

日記を書き始めて2日目。ちなみに明日は夜に焼酎の試飲会というイベントが控えているので、三日坊主は確定です。それまでは暇なので(諸々の締め切りを忘れれば、ですけど)、1日分だけ残った青春18切符を使い、兵庫県をうろうろしてこようと思います。目的は…

夜這いについて

日本における性の慣習について、最も誤解されているのが、男女交際や婚前交渉に関するものではなかろうか。しばしば、「戦前は男女の交際については厳格で、婚前交渉などもってのほか」という状況が普通であったかのように言う向きがある。 しかし、そうした…

総選挙雑感

昨夜は久々にアニメ以外のテレビ番組を見ました。選挙報道。民主党が大勝しましたが、現時点で言えることは、凡庸な意見ですが、中曽根内閣以来の構造改革路線の帰結として今回の結果があった、ということくらいでしょうか。小泉純一郎の「自民党をぶっ壊す…

8月最後の日が終わり、とうとう8月17日になったので、夏休みらしく日記でも書いてみようと思います。僕たちの夏休みはエンドレス(以下略) 最近は午後から大学に出かけ、論文を書き進めたり(60%くらい)、図書館でレポートの資料を探したりする毎日。長文を…