『テニスの王子様勝利学』−テニプリがテニス漫画だった頃の話

上の記事で剣道少年だった話を書いたついでに、テニス少年だった頃の話。
テニスの王子様』がまだギャグ漫画ではなかった頃、ジャンプの隅っこに『テニスの王子様勝利学』という本の宣伝が載っているのを見て、練習せずに試合に勝ちたかった僕は本屋さんで購入して読み込みました。著者は松岡修造氏。この時点で引き返すべきだったか……。

テニスの王子様勝利学

テニスの王子様勝利学

たいして役にも立たなかったし、内容もほとんど忘れてしまいましたが、たった一箇所だけ、今でもよく覚えている箇所があります。

「この作品で描かれているテニスに非現実的なところは一つもありません。「本当はできっこない」どころか、すべてが実際のテニスでは当たり前のように行われているプレーばかりです」

ウィンブルドンでは選手が観客席まで飛ばされたり、ボールが弾まなかったり、審判が消えたりすることが当たり前のように行われているのです。刺激が強すぎるためテレビには映らないだけで……。
というのは冗談で、この本が書かれたのは、確か青学と聖ルドルフが戦っている辺りだったはず。ボールの跳ね際を叩くライジングショットで上手いと言われていたころの話で、恐竜を絶滅させたとか、ラリーを続けているうちに裸で宙を舞っていたとか、それくらいのことをしないと驚かれない今と比べれば、ずっとリアリティがあったわけです。
ただ、「つばめ返し」というボールを弾ませない極悪な技はあの頃既に存在していたような……。