2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『最果てのイマ』論(4)―トラウマをめぐって

最果てのイマ出版社/メーカー: ザウス【純米】メディア: CD-ROM購入: 4人 クリック: 172回この商品を含むブログ (42件) を見る(承前) デリダの言うように他者を「歓待」することが、他者を言語の通じない異邦人、狂人とみなすことから出発するのだとすれば、…

表現者と知識人

『最果てのイマ』論(4)をお待ちの方は申し訳ありません。現在風邪でくたばっています。 代わりといっては何ですが、某所で表題の件について簡単な報告した際のレジュメを転載して、お茶を濁すことにします。重要な部分だけ引用するので前後の文脈が繋がって…

『最果てのイマ』論(3)―社会変革の可能性

最果てのイマ出版社/メーカー: ザウス【純米】メディア: CD-ROM購入: 4人 クリック: 172回この商品を含むブログ (42件) を見る(承前) このシリーズは「思いついたことをその都度書く」という確固とした方針に基づいて書いているので、少し脱線して、今回は田…

『最果てのイマ』論(2)―否定としての他者

最果てのイマ出版社/メーカー: ザウス【純米】メディア: CD-ROM購入: 4人 クリック: 172回この商品を含むブログ (42件) を見る(承前) 『イマ』の主要なテーマが(エピローグで主人公自身が語っているように)他者の問題であることは間違いない。だが、そもそも…

『最果てのイマ』論(1)―ためらいながら、他者を語る

最果てのイマ出版社/メーカー: ザウス【純米】メディア: CD-ROM購入: 4人 クリック: 172回この商品を含むブログ (42件) を見るブログの編集画面を開きながら、さて『最果てのイマ』について何を書こうかと考えている自分が酷く滑稽に思える。この作品を読ま…

『涼宮ハルヒの消失』についての雑感

近所の映画館で観てきました。観ようかどうか迷ってる……という人は観にいきましょう。座席数が少なかったりスクリーンが小さかったり観客のマナーが悪かったりしましたが、それでもなお、2時間40分を短いと思えるくらい濃厚な時間をすごすことができました…

太宰治『斜陽』

斜陽 他1篇 (岩波文庫)作者: 太宰治出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1988/05/16メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (12件) を見る 私は確信したい。人間は恋と革命のために生まれてきたのだ。 −本書58頁− 戦争を経て没落した華族…

先々週から可能な限りの時間で『最果てのイマ』を読んでいました。先ほど最後まで読み終えたのですが、それでわかったことがひとつ。僕は盛大に誤読していた、と。そんなわけでもう一度最初から読み直しです。記事にするまで更に数日から一週間ほどかかりそ…