長谷川哲也『ナポレオン 覇道進撃』
- 作者: 長谷川哲也
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2014/02/10
- メディア: コミック
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本作に描かれるナポレオン・ポナパルトですが、これがナポレオン像のスタンダードになるんじゃないかというくらい妙な説得力があります。「アウステルリッツの戦い」の直前に兵士を鼓舞してまわり、兵隊を慈しむような視線を向けながら「みんないいやつだ。明日お前たちの何割かが死ぬ。残念だ」と独白するナポレオン。何割かが死ぬ(使い捨てる)ことは当然なのです。
最近はナポレオンが完璧すぎて話の中心になりにくく、周囲の(ナポレオンの)元帥たちを中心に話が展開しているような感もあります。アウステルリッツに勝利し、ヨーロッパの覇者に近づいたフランス帝国。戦線も拡大し元帥たちの出番も増えていくわけですが、彼らがどう描かれるのか。また、ロシア遠征での敗退からワーテルローでの最後の戦いに続く没落期をどう描くのか。これから益々楽しみな漫画です。
そういえば『サガフロンティア2』で「サウスマウンドトップの戦い」という戦争が描かれるのですが、これって明らかにワーテルローが元ネタですよね?>識者