1.『THE GOD OF DEATH』

修士論文を書くのに2ヶ月ほどかかりましたが、実働2週間くらいで、あとは「さあ、そろそろ書こう」と思いながら準備運動したり、エロゲのOPムービーを観ながら現実逃避したり、といったところ。特に気に入っているムービーを10回くらいに分けて紹介してみましょう。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm5130856

新房昭之氏が絵コンテを描いたことで有名な作品。これも有名な話ですが、『The Soul Taker』(2001年)から『リリカルなのは』『月詠』(2004年)のあいだ、アダルトアニメや、エロゲ原作のOVAとらいあんぐるハート』を監督したりしていたので、『The GOD OF DEATH』もその繋がりで依頼が来たのかな、と。OPムービーの絵コンテとしては、新房氏にとって(今のところ)最後の作品です(アニメでは『リリカルなのは』)。
目のクローズアップ、鏡、サイケな色彩、「いったいどこから射しているんだ」という光、どれもが新房氏らしい。そしてそのどれもが「見ること」に関わっている。特に目と鏡は同じものだと考えてよいでしょう。「目覚め」とも関わるのかな。
序盤が若干かったるいのですが(冒頭の死神の顔が変、登場人物多すぎ)、中盤以降の盛り上がりはさすが。画面中央に広がる赤い傘の鮮烈さと、ポーズをとりながら画面に近づいてくる主人公の妹がいかにも「変身!」という感じで非常に印象的です。個人的には『リリカルなのは』OPと並ぶ、新房氏のベストムービー。しいて文句をつけるなら、エロゲっぽくない。
それにしても、スタジオメビウスって奇妙なメーカーですよね……