・今さらながら『ホワイトアルバム』の DVD1巻を観た。諸事情でリアルタイムの視聴を途中で止めてしまったのだけど、その頃からこれが秀逸な作品であることはわかっていた。それにしても面白い……。第1話から過剰なほどに「声」が氾濫している。でも物語を動かして行くのはむしろ、「もっと声が聴きたい」という欠如の感覚であり、そのギャップが面白いな、と。


・毎週の『Phantom』を楽しみに生きています。キャルが出てきた瞬間、クロウディアさんは俺の中でどうでもいい存在になり、アインは別に帰ってこなくていいと思えるようになりました。次回予告は少々喋りすぎだけど、本編のツヴァイは独白も抑え気味で、そこがハードボイルドらしくて大変よろしい。そしてキャルは可愛い。ストーリィにおいてもカット割においてもカタルシスを感じさせるようなものではなく、比較的淡々と、段々沈んで行くような形で「次」に繋ぐ、最近ではちょっと珍しい作品かもしれない。避けられない破局に向かっているような感覚が好き。


・2000年以降のヒット作に対して「90年代的想像力」と言ってしまえるあたりがよくわからん。「90〜00年代的想像力」でいいんじゃないの?といつも思う。


興福寺の阿修羅像が女性に大人気、という話を耳にしたが、それってつまり阿修羅ガール


・他者論をやる人こそ「こいつは馬鹿で救いがないので、無視する」ということを論理的に説明する方法を考えるべきだと思うんだ。少なくとも、表現の手段を持つ知識人とそうでない民衆との関係、知識人どうしの関係には違った論理があるはずだし、後者において「関係を切断する」ことは正当化されてよいのではないだろうか。