現代において『よつばと!』が大人気な理由と、大正や昭和において時代劇映画が大人気だった理由というのは、案外近いのかもしれないと思いました。作中に描かれているような生活は、部分的には既に過去のものなんだけど、現在においても常に確認されるべき規範として存在している、というような。
それによって生じる内部の矛盾は「敵」として外部化されるか、あるいは必要な要素だけを取捨選択することを通して「自然さ」を装うかのどちらかによって隠蔽されるわけですが、大雑把に言えば前者は「日常から非日常、そして日常への回帰」というパターンをとり、後者は「祝祭化した日常」というパターンをとることが多いんじゃないかなぁ、と。


もうひとつのブログを更新しました。今回のテーマは「萩原朔太郎と『日本への回帰』」です。
http://d.hatena.ne.jp/tukinoha2/20080914
朔太郎が「誰か助けてください!」と空港で叫ぶシーンは、こいつ馬鹿じゃないのと思いました。こういう余計なことを書くから、リンクを貼ってもめったに読まれないのかな……。


今週の『コードギアス』を見てから、10分くらい考え込んでしまいました。うーん。シュナイゼルはもう少し頭の良いやつかと思っていたのですが……。法や正義、道徳、国家、社会、それらはみんな幻想だ!現実的なものは暴力だけだ!というチープな国民国家批判はいい加減聞き飽きたので、それらが幻想であるからこそ上手く機能しているのだということまで視野に入れた話が聞きたいなぁ。