アニメの「作者」って誰のこと?

元記事⇒これからアニメ批評について真剣に考えてみようという人に向けて
以下、反論。

そもそも大人数が様々な意図で関わり影響している事が受け手にも周知されてる今時、商用映像作品を批評の時だけ「監督が作者である」ってフィクションに立脚して語るという時点で(略)

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/tukinoha/20070421/p2

別に「監督が作者である」なんて書いてないじゃん!ちゃんと「監督や脚本家など作品の作り手も」って書いてあるでしょ。「など」に注目ね。
……という屑みたいな再反論を思いついたのですが、確かに批評を行うとき(別に監督だけってわけではないけれど)何らかの「作者」は想定されているわけで、その「作者」は何者かという検討が不十分だったのは失敗だったなぁ、という感じ。
とりあえず今思いつく、アニメの「作者」とは誰かと問いに対する解答は以下の通りです。


1.作者なんていないよ(思考停止)
2.読者=作者だよ(ポストモダン的)
3.声の大きい読者=作者だよ(解釈共同体的)
4.スポンサーのことでしょ(現実的)
5.え?監督か脚本家のことじゃないの(むしろ一般的)
6.アニメに限らず芸術一般というものはそもそも伝統や文化的なコンテクストに規定されるものでブツブツ……(おフランス的)
7.みんなみんな作者だよ(思考停止)


自分は3の立場を取るかなぁ。作品を生み出す絶対的な「作者」は確かにいないけれど、出版社とか権威のある批評家が提示した意味には少なからず引っ張られているわけで、彼らが「作者」の役割を代行していると言えなくもない、みたいな。
ということは、想定される「作者」と作品の「作り手」は切り離して考えた方が良い、ということになるけれど、それで本当に正しいのか。うーん。この件について判断を下すには知識も才能も足りないようなので、詳しい人がいたら教えてください。自分も考えますので。
ただ、作者が何者であっても元記事の価値が下がるわけではないので(少なくとも要旨とは無関係なので)、元記事の修正はしません。その点はご了承ください。