エル・カザド−3部作の完結編?

「しかしエリス、お前さんは何でまた賞金稼ぎと一緒にいるんだい?」
「エリスは賞金首だから」
「!?」
「エリスは博士を殺したの……ウイニャイマルカ」

ハインツ・シュナイダー博士殺害の容疑で多額の懸賞金をかけられた少女エリスと、彼女を守る賞金稼ぎのナディ。偶然を装った必然で出会った2人は、ウイニャイマルカ(永遠の場所)という言葉だけを頼りに南へと旅を続けていく。
『NOIR』MADLAX』から続く3部作完結編、とのことですが、『MADLAX』が『NOIR』の続編だというのも始めて聞きましたし、後付の設定という可能性も否定できないところです。それを承知の上で共通項を挙げてみようかな、と。
まずはマクガフィンの存在ですね。『NOIR』という言葉の意味、『MADLAX』における「真実の扉」など、物語の核となる謎が設定されながらも、それに対して合理的な解説が加えられないという点。「ウイニャイマルカ」もマクガフィんである可能性が高いですが、どう取り繕っても非合理的なことには変わりないのだから、いっそ解説しないほうが潔いのかもしれません。
次が「少女と大人の女性」という主人公の組み合わせ。重要な謎を隠しているのは常に少女の方、というのも中々意味深ではないかと。この問題はそのうち考えてみましょう。
もうひとつ、どの物語も「過去の探求」がメインになっているという点も挙げておきます。ノスタルジィを動力に物語を動かしていくのですが、最後の最後で現在を肯定し過去の選択をひっくり返すというパターンが典型的ですね。
まあ、先の展開を予想しても面白くないので、これくらいにしておきましょう。
最後にOP曲を紹介。savage genius『光の行方』

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