味を表現することの難しさ

他人に美味しさを伝えるのって、どうして難しいのでしょうか。
僕は卵かけご飯が好きです。お寿司も好きです。北京ダックも好きです(食べたことないけど、たぶん)。ではそれぞれの「美味しさの違い」を教えてください、と言われると、ちょっと困る。
そもそも味に関する言葉が全然思いつきません。甘い、辛い、しょっぱい、酸っぱい、苦い。ああ、辛いって味じゃなくて痛みですね。くどいも違うなぁ。何て少ないんだ。
何故か、不味さを表現するのは比較的簡単です。「プラスチックみたいな味」といわれればまず食べたいとは思いませんし、「泥水みたいなコーヒー」とか「ゴムみたいなレバー」とか、食品固有の表現も豊富にあります。
しかし、なぜか美味しさの表現はあまり思いつかない。個人的には「官能的な甘さ」なんかが気に入っていますが、イマイチ想像しづらいですね。料理漫画に出てくるキャラクタがやたらオーバーリアクションなのも語彙の貧弱さに由来しているのでは、と思ったり。