みんなみんなトラップ

ミュージカル映画サウンド・オブ・ミュージック』には、トラップ大佐という登場人物がいました。部下になると、戦場で地雷踏みそうな名前ですね。
……じゃなくて!
昨日、はてな六道廻りをしていたところ、こんな記事を見つけました。
誰でもイナゴになります - hasenkaの漂流記
ネットイナゴとは、野次馬心理がそのままネットに表れているだけだから、誰だってネットイナゴになりうる、という内容。

自分はイナゴではないと区別化しても始まらない。誰も自分がイナゴだと言う人はいないのです。

という意見には、この記事の作者とは別の理由で共感しています。
まず、ネットイナゴに限らず、ネットユーザーすべてがネットに対するリスクになっているという前提に立ちましょう。
ネットイナゴがサイトを炎上させるのは「わかりやすいリスク」ですが、そうではない読者が、冷静なコメントを書いたり、または自分のブログに常識的な意見を書き込むのも「わかりにくいリスク」です。みんなみんなリスク。ただ、そのリスクの分散具合によってネットイナゴや釣り人になったり、健全な読者になったりするのです。
結論「釣り人はリスクそのものだが、アルファブロガーは、リスクを軽減させている」
……にははは。意味不明ですね、これ。
つまり問題となるのは、ブロガーとして存在していること自体が、他のブロガーないし閲覧者に対するリスクとなっているという自覚の有無なのです。このリスクに対する不満こそがネットイナゴが発生する根本的な原因ではないでしょうか。ネットイナゴはそこからさらにリスクを再生産し、普通のブロガーはそこで打ち止め。しかし、リスクの主体となったという点ではネットイナゴもブロガーも変わりありません。
はてな長屋の住人の方々は、自分の「リンク元」を参照してみてください。これは、自分のブログに訪れた人たちが、どのような目的を持って訪れたのかを示しています。リンク元から読み取れる目的と、あなたの記事の内容は一致していましたか?そうでなければ、あなたの記事は訪れた人に対する「リスク」になっていたと言えるでしょう。
私の場合、以前うっかり「ALI PROJECTの歌詞がいかに凄いか」という話をしたところ、それ以来毎日5〜10人がYahoo検索の「ALI PROJECT+歌詞」で飛んできます。「Yahooが悪い」と言ってしまえばそれまでですが、私はこの人たちにとって、確実に「リスク」となっている。うう、心が痛い。難民受け入れ問題の次くらいに心が痛い。というのは嘘ですが、意図しないところでリスクとなっているのは事実。
「で、君はどうしてくれるの?」
別に、何もしない。アルファブロガーになりたいわけでもなし。ちゃらんぽらんな日々を楽しみたい。
ただ、上記の「いるだけでリスク」理論は、現実社会においても広く通用する話です。この手のリスクは、上に立つ人(本当は下部構造なんだけど)に集中する性質があるので、気遣ってあげましょう。
注:「ちゃらんぽらん」という芸人がいるようだが、特に関係はない。こういうネーミングも思わぬリスクというやつ。