スタンリー・キューブリック『フルメタル・ジャケット』
- 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
- 発売日: 2001/08/23
- メディア: DVD
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某ライトノベルは言うまでもなく(読み方によって全く影響を受けていない気もしますが……)、平野耕太『HELLSING』もこの映画の影響を受けたと見られる節があります。例えば
「銃は私が構えよう照準も私が定めよう 弾を弾装に入れ 遊底を引き安全装置も私が外そう だが殺すのはお前の殺意だ」
「ライフルは道具にすぎん 殺しは鉄の心臓がやる」
に通じるし、ベルナドット隊長が歌っていた卑猥な歌もこの映画の行軍曲。確か『ぴくせるまりたん』にも共通するセリフがあったかな……。
共通点探しはこのくらいにして、作品の紹介をしましょう。この映画は二部構成になっていて、前半ではアメリカ海兵隊に志願した若者たちが徹底したシゴキを受けて兵士になるまでを、後半では兵士となった若者たちがベトナムの戦地に送り込まれ地獄のような体験をするのですが、それにさえも徐々に慣れていく……という話。
物語の重心は後半に置かれているのですが、前半に登場するハートマン軍曹のインパクトが強すぎて、他の印象が霞んでしまったという感じがします。軍曹の名言の数々はこちらのサイトにまとめられているので、興味のある方はぜひご覧ください。なお、リンク先に書かれている「一体どういう人生を送ってきたら、こんなにも洗練された数々のShit Fuckが次から次へと出てくるのか」という感想には同意せざるを得ません。
ところでこの映画のタイトルであるFull Metal Jacket(完全被甲弾)。それは、いったい何を打ち抜くための弾丸なのか?その辺の意外性、というのもこの映画の魅力ではないかと思います。ネタバレになるので今回はこれくらいで。