インターネットは国境を破壊したのか

インターネットで海外のサイトを見ていると「もう国境なんて意味ねーな。地球連邦の成立は近いぞ。ジークジオン!(間違い)」とか考えてしまうのですが、冷静に考えるとこれは間違いで、国境の重要性はますます大きくなっているのではないかと考える今日この頃。
確かにインターネットによって物理的に国境を超えることは容易くなった。けれど、中国やサウジアラビア、あとシンガポールの政府によってアクセス規制が行われていることを持ち出すまでもなく、内部にいる人間を監視する機能としての国境は全然解消されていないのだ、と。
テロや麻薬取引が国境を超えて行われるのも、それは国境を超えることに価値があるからなわけで。国境を越えて活動している組織も、活動資金は国境を前提として存在する国家から、なんて話も珍しくありません(国連がまさにそれ)。
Googleの支配をアメリカによる支配と見るのは単純すぎるけど、日本人はGoogleを通して日本政府に支配されている、というのはありうる。日本をイギリスとかフランスとか、好きな国名に置き換えてもOK。それはネトウヨみたいな思想的な問題だけじゃなくて、「国境を簡単に超えられる」というインターネットの利点自体が国境の存在によって成り立っているからであって。ネット業界が利益を出そうとする限り、国境の重要性は高くなる一方でしょう。
そんなことをNHKGoogle特集見ながら思いました。Googleを褒めれば褒めるほど、国家の重要性を強調するわけです。さすが国営放送。NHKは賢いね!(適当)