ヴァーチャル世界のアフォーダンス

アフォーダンスって何じゃらホイ?という方は、キーワードリンク先に割と詳しい説明が載っているのでそちらを参照してください。今回のテーマは、そのアフォーダンスの考え方をウェブデザインにおいて上手く活用しようということです。
この時に障害となるのが、ウェブデザインではカタチと機能が一致していないということ。ハンマーであれば平坦な面が「そこを使って叩く」という機能を表していますが、ウェブでは右上隅の×が「閉じる」という機能を表しているわけではなく、そうだとわかるのは単なる経験則にすぎません。
では、どのような方法があるのでしょうか。
考えられるのが「教える」のではなく、「誘導する」デザインです。この場合、ファーストフード店やファミリーレストランのメニューなどが大変参考になります。共通して人間の目の動き(左から右へ)、色彩のパターンなど、ブログに応用できる要素は多いといえるでしょう。
しかし、それ以上に重要なのが両者のデザイン指向に見られる大きな違いです。
ファーストフード店では写真の大小、または店員の「〜セットがお得です」というセリフによってお客を誘導し、さりげなく「時間がないから早く決めろ」というメッセージを与えています。これをウェブデザインに応用するのであれば、自身のサイトの人気記事をサイドバーに並べることや、あえて特定分野の記事を多く書くことなどが挙げられるでしょう。記事単位でブログを見て、すぐに離れていく忙しいブロガー狙いのひとにオススメ。
反対に、ファミリーレストランのメニューはあえて何も強調せず、お客に考える楽しみを与えます。これは「選ぶ」ということをコンテンツ化した好例ですね。多種多様な記事を書き、なおかつそれら全てにアクセスする手段を与えているブロガーがこれ。あとGIGAZINE。個人的な印象では、毎日チェックするようなサイトはこちらであってほしいかな……。