風博士

こんなの読みました。

日本探偵小説全集〈10〉坂口安吾集 (創元推理文庫)

日本探偵小説全集〈10〉坂口安吾集 (創元推理文庫)

ぎゃあ!というくらい、この中に入っている「風博士」という短編が凄過ぎます。
「風博士」という奇妙な人物が遺書を残して失踪するのですが、オチが凄まじい。最後の文章を読んだ瞬間、それまでの話が全部ひっくり返るくらいの破壊力を持っています。
完全に脱帽です。筒井康隆がこの作品を日本の短編小説ベスト5に入れたのも納得です。
他に読んだ坂口安吾の作品は「不連続殺人事件」くらいで、それがトリック以外に何も面白いところがなかったため敬遠していたのですが、少し評価を改めました。「堕落論」を読むくらいなら「風博士」を読みましょう。